在宅医療/認知症
在宅医療とは
病気になったら自分で病院に行くのが一般的ですが、中にはどうしても通院が難しい方もいらっしゃるかと思います。また、ただ治療を行うだけでなく、ご家族や介護関係者の方と連携して患者さんがより良い生活を送っていけるようサポートすることも重要です。そこで当院が実施しているのが在宅医療です。在宅医療には、定期的にご自宅や入居施設を訪問して診察・治療を行う「訪問診療」と、体調が悪化した時などに一時的に訪問して処置を行う「往診」があります。
訪問診療のよくあるご相談
これらの治療や自宅療養などを実施しています。もちろん上記以外にもできるだけ幅広いお悩みに対応していますので、自宅での治療やケアをご希望される方は、まずはお気軽にご相談ください。
具体的な進め方
対象エリア
当院(大曽根)から車で30分以内の地域、またはクリニックから半径16キロ以内が対象となります。ただし、それ以外でも対応できることがありますので、まずは一度ご相談ください。
相談窓口
・地域包括支援センター
・居宅介護支援事業所
・訪問看護ステーション
・在宅医療、介護支援センター
保険適用について
在宅医療も、外来と同様に基本的には健康保険が適用されます。ただし、年齢や病気によっては介護保険の対象になることもあります。当院では、保険に関するご相談も受け付けており、高額医療費制度や医療費控除など、少しでも患者さんの負担を減らすためのアドバイスも実施しています。
※交通費や消耗品については、実費いただくことがございます。
お問い合わせについて
在宅医療を始める際は、まずはお気軽にお電話ください。その時にご状況を伺った上で、簡単に進め方のご説明をさせていただきます。また、初回の訪問時に改めて詳細をお伝えし、患者さんやご家族の同意を得た上で進めていきますのでご安心ください。
在宅医療に関するよくある質問
来てもらうと診療費が高くなるのでは?
在宅医療も健康保険が適用されます。また、もちろん訪問時にはどれくらいの医療費がかかるかを事前にご説明いたしますので、ご安心ください。
他にかかりつけ医があっても大丈夫ですか?
はい、もちろん問題ありませんが、かかりつけ医からの紹介状(診療情報提供書)が必要です。
どのように相談すればいいでしょうか?
診療時間内にお電話ください。その際、在宅医療をご希望されていることをお伝えいただければ、あとはこちらからご案内・ご質問しながら進めて参ります。
※初診での往診はお引き受けておりませんのでご了承ください。
訪問時間は指定できますか?
はい、できます。患者さんやご家族と相談しながら、訪問する日時も決めていきます。
認知症・アルツハイマー
65歳以上の3人に1人が発症するといわれる認知症。ご来院のきっかけはさまざまですが、主に以下の症状がきっかけになることが多いようです。
高齢者に多いアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症は、ご自身で受診を決めた方ばかりでなく、ご家族や行政・介護の担当者様が付き添われる例もあります。
治療方法
内科併設の当院なら、ご本人や周囲に認知症の検査や治療と気づかれないように来院いただけます。早期の正しい診断と治療さえあれば、安定した状態を保つことが可能です。
内服治療や患者さん本人が穏やかに生活できる環境をサポートすることで、症状の軽減や進行を遅らせることができます。
こうした介護サポートとの連携体制もありますので、お気軽にご相談下さい。
認知症について
認知症は65歳以上での発症が多い脳の病気です。若年性と呼ばれる発症例もあります。原因や治療法はまだ研究中ですが、生活習慣病や日常習慣が大きな要因ではないかと言われています。「脳の誤作動」と表現されることもありますが、自分だけに見えるものや聞こえるものができたり、勘違いがひどくなったり、判断力が鈍くなったりします。
認知症が原因の行動は、ご本人には悪気がないことがほとんどです。見えない何かに向かって大きな声を出す、家族が泥棒だと勘違いする、食べ物かどうかの判断が付かず異物を食べる、不安になり徘徊するなど、精神行動異常を生じることもあります。
認知症の方の中には、ご自分が何をしたかを後で理解できる方もいます。なぜそんな行動を取ったかも分からず、結果を見て深く傷つくことがあります。周囲の方にとって理解できないこともあるかもしれませんが、「この方は認知症なんだ」と、意識することが大切です。
もしもの時のために
もしも家族が認知症になったら…?
相談できる医療機関や、公的サポートが受けられる機関でまずはご相談を。
家族として
「周囲に認知症を知られるのは恥ずかしい」「元気なイメージの強かった親(家族)が、認知症だと受け入れられない」というご家族の方は少なくありません。ご家族の方には、無理のないよう少しずつ受け止められるようアドバイスさせていただきます。地域のサポートやデイサービスなどを受け、負担感を溜めないようにすることが大切です。また、骨折や他の病気などで寝たきりになったことで、認知症の症状がでる場合もあります。移動が困難な場合には、訪問診療も対応できますのでご相談下さい。
ご本人の立場で
認知症になりたくないのは、誰でも同じです。発症の予防や進行を遅らせるために、かかりつけ医を持ち、ご家族に知らせておくことをおすすめします。ご本人の状態を長く知る医師を持つことは、治療に大変役立ちます。ささいなことでも安心して相談できる、かかりつけ医を持って、気になることがあればすぐに相談するようにしましょう。